『匣の中の失楽』竹本健治 レビュー

新装版 匣の中の失楽 (講談社文庫)

今回は『匣の中の失楽』のレビューをしていこうと思います。
この作品は日本三大奇書と言われる『ドグラ・マグラ』『黒死館殺人事件』『虚無への供物』に次ぐ第四の奇書として名高いです。
奇書と言われていますが、他の奇書と比べると圧倒的に読みやすいです。
奇書と言われて面白そうだと思った方はまずこの作品から手を出してみるといいと思います。



あらすじ

推理小説マニアの大学生曳間が仲間の書いている小説通りに密室で殺害されるミステリー小説です。
殺人事件が連続していきだんだんと登場人物が減っていきます。
一体犯人は誰でどのように密室殺人が行われたのだろうか?

レビュー

題材はオーソドックスなものですが、本作の特徴は現実世界と小説の中の世界が章ごとに交互に展開していく部分です。
小説の中で小説を書いていて、またその小説の中で小説が書かれていて….(以下略)

普通に読んでいるとどっちが現実か小説なのか全くわからなくなります。
章を進むごとに「あれこっちが現実なのか?」とわからなくなり、最後までわからなかったりします(笑)
図などを書いてみないとわからないかもしれないです(笑)

囲碁の三劫のシーンがありますがまさにコウ状態です。
その辺りが奇書と言われる所以でしょう。

この作品のすごいところはただわからないというだけではなく、読みながら振り回されている時でも面白いというところです。
わからないことが心地いいというか、いいモヤモヤ感が続いていき色々な予想を思いついては消えていきます。
こんな感覚になったことは今までなかったので新鮮でした。

物語は偶数章と奇数章で別れていて、それぞれの章内では矛盾なくストーリーが進んでいきます。
偶数章と奇数章では生き残っている人物が異なるため、あまり時間をおくとストーリーを見失ってしまうので注意です。
文庫で800P以上ある作品ですが、あっという間に読み終わってしまい思わずもう一回読み直してみました。

作者の知識レベルも非常に高く、哲学・数学・物理学・呪術など多岐に渡っていて素直に感服します。
どのようにこの作品の構成を考えつき、文章として完成させたのか非常に気になります。
当時の頭の中をのぞいてみたいですね。

まとめ

文章は平易でわかりやすいのに構成を見失ってしまう。
誰でも読めるが本当にわかるのは大変という作品です。
本当に完成度が高く面白い小説です。
まだ読んだことがない方は是非読んでみてください。

以上skでした、ではでは〜

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